輸出型製造業の「悪魔のサイクル」

2011-09-20

輸出型製造業の「悪魔のサイクル」とはなんだろうか。八〇年代後半(八五〜九〇年)は、円高・ドル安が急進したにもかかわらず輸出利益は八五年の直後落ちたが、その後盛り返しており、日本の製造業にはまだ余裕があった。ところが、九〇年代に入ると、円高の進行は八〇年代ほど進まなかったものの、日本の製造業にとっては輸出利益の低下に及ぼす影響が絶大であった。九〇年代に入り、もう一段の円高・ドル安が進んだ第二局面では、むしろ円高方向へのオーバーシュート局面であり、コスト改善できる余地が少ない。つまり、円高・ドル安の進行をストレートに輸出価格に乗せることは、輸出量の大幅な減少となる。また、製造コストの削減にも限界があるのである。
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