普段、睡眠時間も削り、子供以外と遊びに行くこともなく、親戚付き合いもちゃんとこなす彼女の健気な姿を知っているだけに、夫は彼女が年に二回ほどコンサートに行く時は子供を見てくれて、寛容に送り出してくれる。「演歌歌手の追っかけのおばさまと一緒だね」と言ったらものすごく嫌な顔をされて、「あなだだって昔はやってたじゃない」と言い返された。そうでした。私は結婚している時、あるバンドにはまっていて、テレビ録画は当たり前、発売されているCDやビデオは全部買い、行けるかぎりのコンサートは全部行って(もちろんグッズも買いまくる)いたのだ。しかし、離婚したとたん憑き物が落ちたように私はその追っかけ活動をやめた。こんなことを言うとその子にまた怒られそうだが、結婚している時、夫に不満はあっても別れたくはなかったので、せめてバーチャルな恋愛に走りたかったのだ。その点、テレビの中の芸能人は都合がいい。ただ一方的に愛情を寄せ、一方的に幻想を膨らませていればいいのだから。実際に会うことがなければ、その幻想を守ることもできる。日によって好きな男の子が変わっても誰も傷つかない。バーチャルな恋愛がつまらないとか、ストレスのはけ口だとか言いたいわけではない。ただ、いつかは現実を見なければならない日がくると思うのだ。人妻だけではなく、独身の三十代後半の女性でも、今ジャニーズにはまっている人は結構多い。馬鹿な男とつきあって振り回されるよりは、確かにその方が何倍も心和むかもしれない。別に悪くはない。たまに十代の女の子に混じってコンサートでキャーキャー言うのはストレス発散になるだろう。私がそれはちょっとヤバいかも、と思うのは、バーチャルであることを自覚できない場合だ。人妻のことはその点に関してはあまり心配していない。いくらなんでも、ジャニーズに入れ込みすぎて離婚、という例はまだ聞かない。心配なのは独り者(しかも三十代以上)のジャニーズ中毒者だ。たとえば絶対にテレビ録画を欠かさず、それを消さずに保存したり、休日にそのビデオを見る以外のことをほとんどせず、それが唯一の楽しみになっている人だ。そんなの私の勝手よと思う人は思っていてください。歳をとると共に、生身の男性とうまくつきあえなくなってきた現状を、考えたくないのなら考えなくてもいいけれど。そして、どんなにあがいても、人は三十代を越えて四十代になっていくのだ。
(結婚関連情報)
ALSOK電報の結婚式電報
http://alsok-denpo.com/shop/e/e10000006/