高層マンションそのものは崩れ落ちることはない

2011-10-20

震災では被害が少なかったことから、住宅密集地よりはベイエリアの方が安全かと思われているのだ。それにこの地区の高層マンションは、埋立て地のはるか下層の岩盤に杭を打っていたため、「地盤の緩さとは関係なく、建物はしっかりしている」と、とりあえずは証明されたことにはなった。だが果して、本当にそうであろうか。かなり疑問が残る。いくら下層の岩盤に基礎を打ち込んでいるとはいえ、その強度は例えば六甲山の高台の地盤を構成する花岡岩地帯とは比較にならないほど甘い。高層マンションそのものは崩れ落ちることはないにしても、その建物全体が傾き”ピサの斜塔”になってしまう可能性は十分あるのだ。なにしろ震災後の調査では、ポートアイランド地区の地盤は、最大で三メートル沈下したという。これはもはや、人が安心して定住できる生活環境とはいいがたい。また、地盤は沈下したものの、高層建築は一応その沈下には耐えていたため、一階部分で地面と建物の間に大きな隙間が出現していた。たしかにポートアイランドでは液状化現象が見られたにもかかわらず、高層ビルには異常はなかった。しかし、地表の下にあるパイルに亀裂が入っていないか。建物が全く傾いていないのか。いまのところ、また充分自信をもって言える人は誰もいない。